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【雛子の体験記】第22回 大金を使うお客さんの思考の変化

こんにちは雛子です。前回から始まった「お客さんはなぜホストクラブに通うのか?」の2回目です。

前回、ホストクラブに通う理由は「大好きな担当がいて、親しい友人のような従業員たちが楽しませてくれる居心地の良い場所だから」と述べました。今回は「ホストクラブに通う習慣がついたお客様たち」に訪れる内面の変化について触れてみたいと思います。

いつからか、ホストクラブで大金を使うために働くことがモチベーションに

ホストクラブとの関わり方は

・元々どのような遊びもできるくらいお金を持っている人
・ホストクラブに通うために一生懸命働く人
・あまり興味が持てず初回か数えるくらいしか行かない人

など人それぞれです。

ホストクラブに通うようになると普通に飲むだけでは満足できなくなり、気がつけば自分の好きな飲み方ができるようにお金を稼ぐことが、働くモチベーションとなってくる人もいます。

様々な飲み方をするようになると、より高いシャンパンや飾りボトルを注文し、頻繁に自分の卓でコールが行われ大金を使うことがいつの間にか当たり前の光景となります。

そのように大金を使えば、自身の担当が隣の席でラスソンを歌うことも増えるでしょう。高級シャンパンや高価な飾りボトル、シャンパンタワーなどホストクラブの会計は天井知らずです。「いくら使えばラスソン確定」ということもありません。

「ラスソンなんて、ただホストが閉店前に歌うだけでしょ」と思う人もいるかもしれません。しかしラスソンとは、「その日にそのお店で一番売り上げたホスト」という唯一無二のの存在であるという証しであり、特別な意味があるのです。

一番お金を使うのがエース。大金を使い承認欲求を満たす

ホストクラブにおいて唯一無二の存在というと各ホストのエースも挙げられます。エースは各ホストにとって「自分のために一番お金を使ってくれるお客様」のことです。

他のホストのお客さん、同じホストを指名している被りのお客さんにも負けないように大金を使うのがエースです。自分がエースという存在になると「使うお金=ホストへの気持ち(大事、大好き)の証し」という思考回路になっていきます。

毎月大金を使いエースになり、さらにいえばエースであり続けることは、お客さんから見ると「かっこいい」存在なのです。

ホストがどのように思っているかは関係なく、エースは自身が頑張って稼いだ大金を使うことで、担当ホストに褒められ感謝され、他のお客さんたちから凄いと思われることで、承認欲求を満たしているのです。

毎月No.1にしてあげたい。そのために頑張って働く

少しでも担当の月間ナンバーを上げたい、できることならNo.1にしたい。

それを自分の力で達成したら、次は毎月のようにNo.1にしてあげたい。徐々にステップアップすることで、さらに承認欲求が強まります。

締め日にリセットされる毎月のこの繰り返しが、お客さんの「頑張って働こう。そして担当に大金を使って周りに凄いと思わせたい」というサイクルをつくり出しているのです。

自らその役割を望み、昼夜問わず働きまくる人もいます。また、担当にわかりやすく要求されることもあるようです。

それぞれ良し悪しがありますが、頑張ったお客さんを上手くフォローすることもホストの大事な仕事のひとつです

そこまで一人のホストを大事にし、身を粉にして働いたり大金を使った先にあるものは?

次回はエースになったお客さんの気持ちについて、その複雑さをまとめてみたいと思います。