ホスト髪型
ホスト髪型とは、主に歌舞伎町や繁華街で女性に対して接客をするホスト達が好んで行う髪型の事。近年のホスト達は、ほぼ全員が髪型に大変こだわりを持っている。
これは、個人の意識として髪型にこだわりを持つようになったということ以外に、自店舗のホストをプロデュースするという店舗経営者が増えたことにより、勤務時のヘアメイクを強制化して整えた髪型での勤務を義務付けたことによる影響が大きい。
たとえば、キャバクラでは専属のヘアメイクさんが自店舗のキャバ嬢の髪型をセットする事が主流の中、ホストクラブでは“髪型のセットは自分でするもの”という考えが長らく定着していた。
髪型のセットをヘアサロンで行うのは一部の売れっ子ホスト達や、宣材写真の撮影をする時、イベント時などの特別な日だけであり、日常では自分でハードスプレーを使って髪型のセットを行っていた。
しかし、メンキャバの台頭と共に、個人の努力で売れっ子ホストになるという考えだけではなく、お店側が自店舗のホストをプロデュースして売れやすくするというキャバクラ的な考えの下、自店舗のホストの髪型をセットするために専属のヘアメイクを雇用する店舗が増えてきた。
現在は、歌舞伎町の9割程の店舗が自店舗でヘアメイクを採用し、在籍ホストの髪型を日常的にセットしている。
このような背景の元、キャバ嬢の盛り髪と共にホストの髪型にも盛り髪という概念がうまれ、一部のミーハーなGAL達や、ホストっぽいファッションを好む若い男性の間で彼らの髪型に注目が集まることになる。
また、現役ホストをファッションモデルとして起用したファッション雑誌などでも、髪型についての特集が組まれ、いつしか若いちゃらちゃらした男性やおしゃれな男性の中で、ホストの髪型と同じ様な髪型にしたいという需要が生まれてきた。その結果が、googleやYahooで彼らの髪型を参考にしたいという人たちが『ホスト髪型』というキーワードで検索しているという事だと思われる。
一方で、ホストっぽい髪型について一般の女性たちからの評価は、必ずしも良い評価ではなく、どちらかと言うと一部の若いGALたちを除くとその長く特徴的な髪型は不評な様で、ネット上のアンケートなどでは、
「ホストのような髪型がいかにもな感じで引いた」
「ホストみたいな明るい茶髪に長髪、髪型がぜんっぜん似合ってなかった」
という様に、ホストっぽい髪型=モテる、というわけではないことに注意したい。
また、ホスト達は対象顧客となりうる層に対してウケが良いように自らをプロデュースしているに過ぎなく、時代の流に合わせて髪型や髪の色も多彩に変化している。そして、以前ほど画一化された髪型に収まるわけではなく、あえて黒髪や、あえて短髪にするなど、世間一般のホストの髪型、というイメージではない個性をアピールするホストも多数存在する。
ホスナビが運営する写真スタジオでは、入店3日目の新人さんがまだ黒髪で野暮ったく普通の髪型をしている頃から、その1年後に売れっ子になって『ホストの髪型!』となるまで、2-3ヶ月に1度のペースで同じホストさんを撮影するというケースが多い。
その中で、売れていくホストさんの何が変わってくるかというと、やはり髪型の変化は最もわかりやすく感じる部分である。本人が売れるために必死に自身を変えていった結果、やはりホストっぽい髪型になっていくのはごく自然なことだろう。
ちなみに、ホストの髪型は『ヘアカット』ではなく『ヘアセット』の方が重要であり、厳密に言うと美容室も『ヘアサロン』『美容室』ではなく、専用の『セットスタジオ』というものが存在する。
一般人がホストの髪型を真似したい場合には、動画を見るのが一番失敗なくセット方法が学べる。よく、雑誌やネットの髪型特集記事が写真や文字で書いてあるが、あれを見て思い通りの髪型にセットできるのは美容師だけだろう。ホストの髪型をセットしていく動画は、ホスナビでも提供しているし、各種動画サイトでも見つけることは可能なはず。