ー さすがに身体が締まってますね

ありがとうございます。でもお腹だけは「幸せ太り」で（笑）。お客様の愛情がここにたっぷり詰まっているので、ありがたいことです。

ー 翔さんはいつから空手を始められたのですか？

小学校に入る前に、実家の近所の空手教室に通い始めました。空手の四大流派の一つとされる「松濤館流（しょうとうかんりゅう）」という80年以上の歴史がある流派です。来年の東京オリンピックから空手が正式種目となるので、皆さんぜひ注目してください。

ー 今日はメダルを持って来ていただきました

一つは、ホストの格闘イベント「宴-UTAGE-」のキックボクシングでもらったもので、もう一つは高校の団体戦で日本一（第29回 全国高等学校 空手道選抜大会 男子団体形の部 平成22年）になった時のメダルです。

ー 翔さんはガチの空手家なんですね。カッコイイ！

高校と大学は部活でやっていて、高校では一年350日ぐらい稽古と試合をしていましたね。最近は正月に実家に帰るときに正月稽古に顔を出すくらいですが……。「今は趣味でやればいいかな」と最近復帰したんです。

ー ストイックな空手道は、今の仕事に役立っていますか

どうでしょうね（笑）。「礼に始まり、礼に終わる」という武道なので、礼儀や言葉遣いなど、当たり前のことが身についたのは空手のおかげだと感謝しています。あと、並大抵のことには動じないですね、ケンカもしません（笑）。

ー 今後も試合には出るつもりですか

「宴-UTAGE-」には、店の知名度を上げるために、タイミングが合えば出ようと思っています。

ー 翔さんは現在、店長（店舗運営スタッフ）ですね

はい、もうすぐ27歳で、店長兼プレイヤー兼雑用（笑）です。ホストに向いているかどうかですか？ どうでしょうね、プレイヤーとしてはワイワイ飲んで楽しくサポート役をしたり、内勤しながら席にも着きますが、楽しいけど大変です。

ー 翔さんがホストになったきっかけは？

大学生の時に勝手にひねくれて、部活を辞めていたんです。そうしたら友達から、「楽しい夏を過ごそうぜ！」と誘われて、江ノ島の海の家でシャンパンボーイのアルバイトをしていたら、「君、向いてるよ」と言われて、秋になって一度店を見に行きました。体験してみて、面白そうだなと思ったのがきっかけです。

大学を卒業してサラリーマンになってからも週末に出勤していて、ちょうど1年勤めたときに、「店をリニューアルするから」と言われて魅力を感じて専念することに決めました。24歳の時ですね。

ー なんでも、親から相当反対されたとか

親に内緒で会社を辞めたんですが、退職の手続きがなぜか実家に送られてきて、猛反対されました（笑）。今は正月ぐらいしか帰りませんが、なんとなく認めてくれているみたいです。

ー 翔さんが店長を務めるSETH TOKYOは6月にグランドオープンしたばかりで、「SIX GROUP」の3つ目の店舗ですが、お店の特色や魅力は？

まだまだこれからの店ですね。在籍は25名ほど、常時12～3人のキャストがいますが、個性派集団です。自分はいろいろ仲裁したり、熱い思いを受け止めたり、みんなのサンドバックのようなもの（笑）。社長とマネージャーが優しいので、自分はあえて怒ることもあります。

ー 店長としてのやりがいは？

みんなの成長を見ているのが楽しいですね、ナンバーから落ちた子のケアから、初めて指名がもらえた子、高級シャンパンが入って感激している子まで、いろんなシーンに出会えます。

ー 店長としての目標は？

ミーティングはグループの本店であるSIX TOKYOでやるんですが、みんな仲が良くて、連帯感があるのがグループのカラーになっています。今は、SETH TOKYOを誰もが知っている店、話題性のある店にしたい。後輩には「お客様と楽しさを共有できるキャスト」になってほしいですね。「～君といるのが楽しい」、「～君と飲めるのが楽しい」と心から喜んでもらえる、必要とされるホストになってほしいなと思います。