突然ですがパイレーツ・オブ・カリビアンの主人公は当初ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウではなく、オーランド・ブルーム演じるウィル・ターナーが主人公だったという話はご存知でしょうか?
1作品目の公開時、ジョニー・デップの予想外の怪演っぷりに2作目からはジャック・スパロウにスポットが当たるよう方向性を変更されました。今回は脇役が主役を食った【最強の助演俳優とその作品】を5つ紹介していこうと思います。
ダークナイト(ヒースレジャー)
the 今回のテーマな俳優!!ダークナイトはクリストファー・ノーラン監督手掛けるバットマンの3部作のうちの2作目にあたる作品ですが、その完成度のあまり本シリーズはダークナイト3部作と呼ばれるようになりました。
主役のバットマンを演じたクリスチャン・ベールも多くの作品で怪演っぷりを魅せる素晴らしい俳優ではありますが、この作品の完成度とはまさにバットマンの宿敵ジョーカーを演じるヒース・レジャーの怪演あってこそだろうと考えられます。
役作りの為ヒースは6週間ホテルに缶詰状態となり、そこでひたすらジョーカーについて情報をまとめ考え、脳天をつんざく笑い声と地から響くような声と話し方を手に入れたと後に語っています。
羊たちの沈黙(アンソニー・ホプキンス)
元祖今回のテーマにピッタリの作品と俳優。「羊たちの沈黙」と聞いたらアンソニー・ホプキンス演じるハンニバル・レクター博士が真っ先に思い浮かびますが、本作の主人公はFBI訓練生のクラリスです。
連続殺人事件を追うクラリスに自身の過去を打ち明ける事により捜査に協力する元精神科医。殺した人の肉を食べるという猟奇殺人者のレクター博士とクラリスの奇妙な交流を描く。
失読症のため重要なシーンは少なくとも200回は読み込み、役をつくり上げるアンソニー・ホプキンスの演技はとにかくリアル。作中でレクター博士がクラリスの喋り方を真似て彼女の出身地を当てるというシーンがあるのですが、脚本にも激昂するとは在るものの当時彼女は本当に怒ったそうでそのシーンは絶賛されるものとなりました。
レオン(ゲイリー・オールドマン)
世界に愛された憎めないクズ。家族を殺された12歳の少女マチルダと、孤独な凄腕の殺し屋レオンとの愛と少女マチルダの復讐を描いた作品。
若きナタリー・ポートマンが演じたマチルダは少女にも関わらずとても綺麗で、当時マチルダの髪型を真似たマチルダカットなるものが流行るほど。そのナタリー・ポートマンの演技も素晴らしくレオンも良いキャラであるにも関わらず、取り上げるのは女子供かまわずマチルダの家族を殺した麻薬取締官でもあり麻薬常用者のジャンキー、ノーマン・スタンフィールド。
ノーマンを殺しに来たマチルダに「生きたいか?」と尋ね「YES」と答えたマチルダに対し「それは良かった、まったく面白くないからな、生きたいと思わない者を殺すのは」と。12歳の少女に対するセリフとは思えないクズっぷり。2時間13分の上映時間中わずか17分しか出てこないにも関わらず振り返ればクズエピソードしか出てこない印象的なキャラクターと演技力には愛される理由が詰め込まれています。
セッション(J・K・シモンズ)
狂気の鬼教官。世界的ジャズドラマーを目指す主人公と理不尽な完璧を求める鬼教官との狂気の師弟関係を描いた作品。
主人公も中々ネジの外れたキャラクターなのですが、それを何重にも上回るぶっ飛んだ鬼教官サッチャーを演じるのがJ・K・シモンズ。とにかく怖い。監督自身がジャズドラマーでありその過去の厳しい指導によるトラウマを基にした作品なだけありとにかく厳しい。指導中は常に容赦ない罵声、リズムを掴めない主人公には身体でビンタは勿論シンバルすらも投げてくる鬼畜っぷり。
主人公の限界を超える回数での連打を求めそれが出来るようになるまで他の演者は放置で個人レッスンを継続。何時間もかかりやっと出来るようになった主人公に対し勿論褒める訳でもなく『よし、始めから』の一言。個人的に大好きな作品でもあります。
10クローバー・フィールド・レーン(ジョン・グッドマン)
「自由の女神の頭が降ってくる」でお馴染みのニューヨークの街が謎の怪獣に滅茶苦茶にされる映画クローバー・フィールドの続編。続編とありますが、然程関連性はなく上記の知識だけあれば全然観れる作品。
交通事故に遭い目が覚めると地下室に監禁されていた主人公。手当をしてここに連れてきたというシェルターの主である元軍人のハワードは外の世界は何者かに攻撃を受け、毒ガスが充満し人間が生きられる世界ではなくなっていると言う。地下シェルターには他男が一人住んでいて彼女は共同生活を余儀なくされる。何不自由無い生活ではあったが、何が本当で何が嘘か分からない主人公はハワードへの不信感からシェルターを抜け出そうとするが…。
本作で取り上げるのはお気付きの通りジョン・グッドマン演じるシェルターの主ハワード。主人公をシェルターに連れてきたのは良い男なのか悪い男なのか、キャラクターとしては怪しいに越したことありません。そしてこのハワードですが、、、この上ない程滅茶苦茶に怪しいのです。強そう、気色悪い、気持ち悪いの三拍子揃ったオヤジでひ弱じゃなくて強そうな怪しいオヤジ演じさせたら彼の右に出る者なんていないのでは?と感じる程のオーラ。後半10分から密室サスペンスから転じてモンスターパニックモノへと変貌する本作ですがキャラクターが濃すぎてクセになる男でした。
今回は主演を食った最強の助演を紹介しましたが、逆に作品を盛り上げる為の引き立て役となる名脇役についても紹介してみたいです!次回は最近多くの映画に出演しかつ僕も大好きな俳優、筋肉で全てを解決する男『ドウェイン・ジョンソン』をテーマに書いていこうと思います!
神咲 燈(かんざき あかり)
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