エースとはトランプのAの札、つまり1番目を意味します。そこから転じて「最高の存在」を表す言葉となりました。
ホストクラブを訪れる姫たちの中にも「エース」と讃えられる存在がいます。今回は「エース」の意味や担当のエースになる方法、エースになるメリット・デメリットを解説します。
ホストクラブのエースとは?
ホストクラブにおいて「エース」の意味は1つではありません。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
エースとは担当の売上に一番貢献する姫
ホストクラブにおける「エース」とは、担当のホストに対して誰よりもお金を使ってくれる姫を指します。つまり、太客の中でも特に突出した貢献度を誇る超極太の姫のことです。一般的に「エース」といえば、このような売上貢献額No.1の姫を指します。
本数エース・隠れエースという存在も
実は売上トップの姫以外にも、エースと呼ばれる姫がいます。それが「本数エース」と「隠れエース」です。
本数エース
1か月間で担当ホストを最も多く指名した姫のことです。「指名エース」とも呼ばれます。
隠れエース
「隠れエース」は常連客とは異なり、頻繁にお店を訪れることはありません。普段はあまり姿を見せませんが、担当ホストが窮地に立たされたときに現れ、惜しみなくお金を使ってくれる救いの女神です。
担当のエースになる方法とは?
エースになるためには、同じホストを指名するほかの誰よりもお金を使う必要があります。いきなり大金を使って目立とうとする姫もいますが、この方法は賢明とはいえません。むしろ、お金の使い方を工夫し、担当ホストからもお店からも信頼される存在になることが、真のエースへの近道なのです。
ここでは、無駄な出費を抑えながら、ここぞというときに効果的に貢献してエースになる方法を解説します。
イベント時にまとまった金額を使う
ホストクラブでは、バースデーイベントやハロウィンイベント、クリスマスイベントなど、定期的にイベントが催されています。普段以上に華やかで盛り上がるため、楽しみにしている姫も多いことでしょう。
イベントの開催はホストにとってもハレの日であり、売上アップや昇格を目指せる重要な機会です。特にバースデーや昇格祭といった本人が主役となるイベントでは、集客力や売上額によってホストの能力が評価されます。
イベント日は、お店側や同僚からの評価の目が特に厳しくなるものです。そんななか、シャンパンタワーで会場を沸かせたり、高額ボトルを入れたりして担当を喜ばせることができた姫は、担当にとってかけがえのない存在となるでしょう。
お給料日に派手にお金を使う姫も少なくありません。とはいえ、イベントに向けて貯金し、ここぞという場面で惜しみなく使うほうが効果的です。
担当がライバルに勝てるよう締め日にアシスト
イベントと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが「締め日」です。
締め日とは、毎月末に各ホストの総売上を計算する日。月間の売上順位が決まる日であり、ホストにとって今後を左右することにもなり得る重要な日です。
たとえば、前日まで売上2位だった場合でも、締め日にエースが来店して気前よく遊べば、その日の売上が加算された結果1位になれる可能性があります。
ホストクラブの締め日には必ず来店し、担当がライバルに負けないよう応援しましょう。
スマートに遊んでお店から好感を得る
エースは誰よりも多くのお金を使うため、担当ホストにとってもお店にとってもありがたい存在です。そのため、担当はエースの接客に誰よりも時間をかけ、心を込めてもてなします。お店もVIP待遇で接するでしょう。
しかし、お店やホストの売上に貢献しているからといって、何をしても許されるわけではありません。多少のわがままであれば融通してくれる可能性もあるかもしれませんが、非常識なマナー違反や周囲への迷惑行為は絶対に避けなければなりません。
たとえば、泥酔して暴れる、お店の備品を破損する、担当ホストを束縛する、ほかの姫とトラブルを起こす、担当以外のホストとデートするなどの行為は禁止です。最悪の場合、出入り禁止処分となることもあります。
せっかくエースになっても、肝心の担当に嫌われてしまっては、これまでの努力が水の泡です。「さすがエース!」と憧れの対象となるような、スマートな遊び方を目指しましょう。
担当のエースになるメリット
担当のエースになると、どのような良いことが待っているのでしょうか?1つずつ見ていきましょう。
担当と長く一緒にいられる
エースになると、担当から特別な存在として扱われます。
その最たるものが、卓での接客時間が格段に長くなることです。せっかくお店に足を運んでも、同じ時間帯に担当被りの姫が複数来店している場合、ホストは各テーブルを回る必要があるため、一緒に過ごせる時間は限られてしまいます。
担当と過ごす時間が短いのは寂しいものですが、エースになることでその悩みは解消されます。たとえほかに来店している姫がいても、エースは別格です。大半の時間をエースのために使ってくれるでしょう。
担当に大切にしてもらえる
長時間の接客だけでなく、担当やスタッフから最高級の待遇を受けられるのがエースの特権です。
来店すれば担当からは特別優しいケアや気遣いを受けられますし、アフターにも快く付き合ってくれるでしょう。
また、ほかの姫たちに比べて、深い絆を築けるのも魅力です。ホストと客という関係を超えて、担当の夢を共に追う同志として信頼関係で結ばれることが多いためです。
ホストたちにはそれぞれ夢があります。店内売上No.1を目指す人や独立を夢見る人、さらには別業界での起業を考える人もいるでしょう。
多くのホストがエースに自分の夢を打ち明け、支援を求めます。月間の売上状況を共有し、目標達成のための作戦を練って実行するなど、二人三脚で成長していくことも珍しくありません。
このような深い関係を築くことで、日々の生活により大きな充実感と幸せを感じられるようになります。
本命彼女になれる可能性アップ
エースとして献身的に支え、強い信頼関係を築くことで、担当と真剣な恋愛関係に発展することもあります。担当の恋人になれる可能性が最も高いのが、エースなのです。2人で努力を重ねた先に、結婚という幸せなゴールが待っているかもしれません。夢が膨らみますね。
ただし、エースの座が必ずしも本命彼女への切符というわけではありません。お金で人の心は買えないためです。
このことを心に留めながら誠実に応援を続ければ、あなたの人柄に惹かれて生涯のパートナーとして選んでくれる可能性もあります。たとえ結婚に至らなくとも、かけがえのない思い出として心に残ることでしょう。
担当のエースになるデメリット
物事には良い面と悪い面があるものです。エースになった場合のデメリットについても把握しておきましょう。
生活の中心が担当になる
エースとは、誰よりも担当に貢献する姫です。太客中の太客として大切にされる一方で、その座を維持するためにはホスト中心の生活を送らざるを得ません。
毎月の締め日やイベント日の来店はもちろん、常連客として頻繁にお店に通う必要があります。気が向いたときだけの来店なら気楽ですが、エースは担当から頼まれれば、気が乗らない日でも疲れている日でも来店し、売上に貢献しなければなりません。
また、誰よりもお金を使うということは、誰よりもお金を稼ぐ必要があるということです。
仕事へのモチベーションが上がる可能性はありますが、収入のほとんどがホストクラブに消えるのも事実です。仕事を詰め込みすぎたり、自分の欲しいものを我慢したり、食費を削ったりと、自分の生活よりもホストを優先することが多くなります。
このようなホスト中心の生活は大きな負担となるため、デメリットといえるでしょう。
夜職をする必要が生じる場合も
エースになるために、収入を増やしたいと思う姫は少なくありません。
そのため、昼はOLなどとして勤務し、夜はキャバクラで働くなど、昼の仕事に加えて夜職を始めるケースも見られます。そうして得た収入で担当ホストの売上に貢献するのです。
しかしオーバーワークや頻繁なホストクラブ通いは心身に大きな負担となります。十分な休息を取り、健康管理には特に気を配る必要があります。
精神的な負担が増える
最も貢献しているエースといえども、担当ホストを独占することはできません。ほかの担当客が来店すれば、その卓での接客のために、ホストはエースの卓から離れなければなりません。
エースとの時間を多く取ってくれるとはいえ、来店中ずっとそばにいられるわけではないのです。売れっ子ホストの場合はなおさらですね。「これだけ貢献しているのに……」と寂しく感じることもあるでしょう。
また、エースの座を狙うライバルも常に存在します。ほかの姫が高級ボトルを入れるたびに、「エースの座が奪われるのでは」と不安になることも。このような精神的なプレッシャーによるストレスも無視できません。
費やした金額が多ければ多いほど、それに比例して精神的な負担も大きくなりやすいため、メンタルケアは特に重要です。
まとめ
ホストクラブのエースとは、担当ホストに最も貢献する上得意客です。
エースになれば特別扱いを受けることができますが、だからといって、無計画にお金を使うのは避けましょう。お金だけでは、本当の信頼関係は築けないためです。担当の希望を理解し、重要なタイミングで効果的にお金を使うのが賢い戦略です。
担当をNo.1の座に押し上げることは、ホストクラブ遊びの醍醐味ですね。さらに、貢献度の高い姫は、ホストにとって最も信頼できるパートナーとして、精神的な支えにもなれることでしょう。
ただし、ご自身へのケアを忘れないでください。自分を大切にできなければ、他人を大切にすることもできないのですから。一番大切なのはあなた自身。無理せず、自分のペースで楽しみましょう。